藤間 毬爾 Fujima Mariji
慶應日本舞踊サークル「宝」創設・講師
プロフィール
2015年慶應義塾大学理工学部入学その後途中文学部に転部し2019年卒業。
2歳から祖母藤間毬宝の指導のもと日本舞踊をはじめ、3歳の時に初舞台。
3歳で拠点を福岡から東京へ移し、高校在学中に名取資格取得。祖父の勧めで囲碁を習い始め、全国高校囲碁大会団体戦で優勝を成し遂げる。
大学在学中は、囲碁部やアメフト部で活動しながら、2017年に日本舞踊サークル「宝」を創立。卒業後は、JR東海に入社。その後IT企業で人事・採用業務に従事。現在は仕事と両立して、サークル「宝」の運営支援や日本舞踊講師を行う。
2023年5月6日(土)日本橋公会堂にて開催される日本舞踊公演「第三十回毬の会」を主催する
藤間毬爾(ふじま まりじ)さん、慶應義塾大学での活動と公演に向けての思いを語って頂きました。
慶應義塾大学日本舞踊サークル「宝」
大学2年時に、日中友好協会囲碁部門が実施していた国際交流に参加しました。そこで、海外の方に日本舞踊を披露すると大変好評で、これをきっかけに、日本舞踊が日本と世界の架け橋になれると確信し、「日本舞踊×国際交流」というコンセプトのもと、「宝」を創設しました。友人と共に行った勧誘活動の成果もあり、創立からわずか6年でアメリカ、フランス、アルゼンチン、モロッコ、など世界各地の20ヵ国の留学生が在籍してくれました。
サークルでは、毎回の練習で先生に丁寧に指導をいただくことを大切にし、全員が楽しみながら本格的な日本舞踊を学んでいます。三田祭や留学生送別会、祖母藤間毬宝主催の毬の会公演など、多くの人の前で発表する機会も作っています。
—創立6年を迎えた「宝」、現在も日々挑戦をし続けています—
ドイツStuttgart大学での発表会、体育会野球部様や国際交流サークルIIR様などとのコラボや、コロナで中止となってしまいましたがタイのウボンラチャタニ大学訪日団からの体験会依頼など、海外からお声がけいただけるまでに成長・発信を続けてきました。今も昔も変わらず、こうした他大学、他団体とのコラボを積極的に行っています。
▲「ドイツStuttgart大学での発表会」で踊った留学生Carinaさんとご両親
—「宝」の大切にしていること—
「宝」での活動は、「日本舞踊×国際交流」がコンセプトで、大切にしていることが2つあります。日本舞踊の普及と、将来にわたっての日本と世界の繋がりです。「宝」では国籍に関係なく、全員が当事者意識を持ってサークルを運営しています。だからこそ、信頼関係や結束が育まれ、卒業後も途絶えることのない繋がりが生まれていると考えています。
慶應義塾大学での現在の活動
主に2つです。まずは、「宝」のサークル運営支援・指導です。創立者としてサークル運営の支援をし、母である藤間毬宇とともに講師としておよそ月2回指導をしています。2つ目は、「宝」のタテ・ヨコ・ナナメの繋がりを強化する取り組みです。昨年度からオンライン同窓会を企画・運営して、宝の世界中にいるOBOG・現役生同士が交流を深められる機会を設けています
▲オンライン同窓会(2022.9実施分)
これからの慶應義塾大学との関わり方
—宝をきっかけに「慶應義塾大学に留学・入学したい」「日本に留学したい」という人を増やしたい—
「宝に入りたいから慶應に入学した。受験勉強中に宝のInstagramを見てやる気を高めていた」と、話してくれた現役日本人メンバーがいます。一サークルが大学選びの理由になるとは、想像もしていなかったことでした。「宝がある慶應に留学・入学したい」と慶應の世界におけるプレゼンスをより一層高められるまで「宝」を成長させたい、と次の目標ができました。
—慶應義塾大学を起点に、社会貢献につながる活動を広げていきたい—
祖母毬宝・母毬宇は、毬の会創立から60年にわたって、警察学校での公演や病院・ろう学校への慰問など、日本舞踊を通じた社会貢献活動を積極的に行ってきました。慶應義塾大学という繋がりをきっかけに、例えば慶應義塾大学病院の入院の患者さんや老人ホームへの慰問など、今後も毬の会として社会貢献活動を続け、日本舞踊を通じて少しでも元気を届けたり、励ましの一助になれたら、と考えています。
「毬の会」への思い
今回の公演を機に、祖母から創立60年を迎える毬の会の運営を引き継ぐこととなり、身の引き締まる思いです。「芸は一日にしてならず。」まだまだ未熟ではありますが、祖母毬宝のような日本舞踊家を目指し、日々研鑽に励んでまいります。憧れの舞踊家であり尊敬する先生である祖母毬宝の気品がありながら洒脱な舞踊もぜひ楽しんでいただけたらと思います。
—注目してほしい、公演の見どころ—
公演に出演する「宝」メンバーの、ドイツからの留学生Oliviaと現役塾生です。入門してわずかですが、母藤間毬宇のご指導のもと、一所懸命稽古に励んできました。世代・国籍の枠を超えて、多様なメンバーが演じる姿をぜひご覧ください。
▲鷺娘 藤間毬爾
一人でも多くの方に足を運んでいただき、温かいご声援を賜れますと幸いです。